TOEI ランドナー その⑤ 電装まわり
フランス「JOS」社の"431C"。 実用性には程遠いものの、この優美なデザインに魅了されたマニアは数知れず・・・。 オークション市場では5~6万円で取引されている希少パーツです。
これは次なる「夢の一台」のために温存しているもうひとつの"431C"ですが、このように元々付いている台座部分をきれいに取り去り、キャリアへ直付けする工作は東叡社のお手の物なのでしょう。
こちらもランドナーでは定番のフランス「Wonder」社のバッテリーランプです。 ただしよく見かける単一乾電池3本のタイプではなく、2本用です。
1950~70年代の趣味的自転車の世界で最高峰の誉れ高いフランスのアルティザン「Rene Herse」をコピーした取り付けバンドですが、この単一2本用のランプにはバンドを巻くスペースがほとんどなく、どうなることかと思っていました。 でも納車時に違和感なく装着できているのを見てホッとしました。
これも「Rene Herse」の流れをくむ東叡社定番の工作ですね。 シートパイプ直付けのオリジナルテールランプ。 ただし、背後のクルマに注意を促すだけの十分な光量かというとフロントの"431C"同様、ちょっと首を傾げざるを得ません。 LEDへの交換等、工夫が必要なようです。
さて、手こずったのがこのダイナモです。 フレームの元オーナーが付けていたダイナモは"431C"と同じ「JOS」社の"Type P"。 だったら手持ちの"Type P"をそのまま使えばいいと思ったのは早計でした(笑)
実は当時、"Type P"には2種類のバージョンが出回っていたのでした。
この写真をご覧下さい。 手前に持っているのが"Type P"。 しかし、フレームの取り付け位置に合わせて並べてみると・・・。 ローラー部がリムとタイヤを跨ってしまいます! つまり"Type P"のローラー部の高さに2種類のバージョンが存在し、元オーナーがフレームオーダー時に持ち込んだ"Type P"は高さの低いバージョンだったということ。 さてどうしたものか・・・。ただでさえ入手困難な"Type P"、しかもローラー部の低いバージョンを探し出すなどほとんど絶望的です。
そんな時、オークションに出品されていた"Type U"の写真を見るなり、ひょっとして・・・との勘が働き、取り付けボルト穴からローラー部までの高さを出品者に測ってもらったところ、まさに「もうひとつの」"Type P"と同じ寸法であることが判明。 かなり高額な開始価格設定のオークションだったため、他に競争入札者もないまま僕の手に落ちました。 ランドナーを完成させるためにはこれを選択するしかなかったとは言え、それにしても高かったなぁ・・・(笑)
リフレクターはメーカー不詳ですが、Made in Franceのガラス製のイクラタイプ。 これだけで結構、リアビューに風格が出ていると思うのはオーナーの贔屓目でしょうかね(笑)
さて、長らく自慢話にお付き合いいただきましたが次回を最後にTOEIランドナーのご紹介を終えることとします。
| 固定リンク
「自転車いじり」カテゴリの記事
- Sunbeam Royal Light Roadster 1936(2016.08.07)
- AD-HOCポンプ(2007.07.26)
- ユーレー・ルックス(2007.07.27)
- ペダルのネジ(2007.08.12)
- パンク修理(2007.08.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント