M.G.Selbach vs R.O.Harrison 師弟対決!
このタイミングを捉えて、英国車師匠のiさんと温めていた企画がありました。 その名も「師弟対決!」(笑) とは言え、もちろんガチンコ勝負ではありません。
1920年代、それまで務めていた飛行機工場を辞め、「M.G.Selbach」の門をたたき名工Selbachと師弟関係を築いたHarrison。 この二人の手になる自転車でランデブーを楽しみ、当時に想いを馳せようという趣向です。
まずフリマ会場の関戸橋では、出店もなさっているKさんの「MACLEAN」製タンデムを中心に、ちょっとした英国車コーナーを作ってみました(笑)
普段見慣れない英国車だからでしょうか、物珍しげにギャラリーが集まってくれました。
以前、レアパーツ・ミーティングで写真を見せていただいたときは正直ピンとこなかったのですが、いざ実物を拝見すると素晴らしい迫力とコンディションの良さに驚きました。
Kさんにとっては誰かが買い上げてくれればOKなのでしょうが、僕にとってはぜひどこかの博物館に収まって欲しいと思うくらい当時のままを活かしたまさに「ミュージアム・コンディション」のマシンでした。
一見、大仰な曲がりのハンドルバーですが、タンデムだと幅の広さもジャストサイズに見えます。
クロームメッキのハゲが黒光りとなってとてもいい雰囲気です。
「TERRY」のスプリングサドルや大径のドラムブレーキ、「CYCLO」の変速機などが見えます。
引き続き店番をしなければならないKさんをフリマ会場に残し、僕と英国車師匠iさん、それとkm/hさんの3人で僕の地元、国立は一橋大学へやってきました。
土曜の昼下がり、大学キャンパスものんびりしています。
さて、僕の師匠でもあり、僕の愛車Harrisonの師匠でもあるiさんの1929年製「Selbach」をご紹介しましょう。
フレームで特徴的だったヘッド下ワンのティムケン(テーパーローラー)ベアリング。 このSelbachが最も早く採用した機構だということです。
当時、Selbach工房でのマスタービルダーであったHarrison。 実はこのフレームも彼の手によるものなのかもしれませんね。
ブレーキは「monitor」社製"Super Cam"。
一見、センタープル式のようですが、よく見ると機構はむしろカンチレバーに近いのかもしれません。
リアハブは「Sturmey Archer」社の"TF"。 2段変速の固定ギアです。
僕のHarrisonに採用している3段変速の固定ギア"ASC"の前身となる製品ですね。
落ち葉を敷き詰めたキャンパス内のベンチで、英国車談義をのんびり心ゆくまで楽しんでお開きとなりました。
単に所有する楽しみだけでなく、このようにその車両の歴史を知り、当時に想いを馳せることが出来るのも英国車の楽しみ方のひとつなのでしょう。
さて次のミーティングテーマは・・・、そろそろ忘年会でも計画しましょうか(笑)
| 固定リンク
「自転車いじり」カテゴリの記事
- Sunbeam Royal Light Roadster 1936(2016.08.07)
- AD-HOCポンプ(2007.07.26)
- ユーレー・ルックス(2007.07.27)
- ペダルのネジ(2007.08.12)
- パンク修理(2007.08.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント