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2010年2月13日 (土)

CYCLO "Standard" 1924-1962

2010_0211_002 1924年以来、約40年近くもの長きにわたってツーリング用自転車に供給され続け、そして今なお多くの旧車マニア達に愛されているのが、この"CYCLO"です。

2010_0211_005 この愛すべき変速機の開発者は1885年生まれの痩せっぽちで神経質そうな男、Albert Raimondでした。
兵器メーカー「RPF」に勤めていた彼が自転車分野への進出を進言し、その担当となったのが1909年。
その頃、RPF社にはもう一人、Joanny Panelという強烈な個性の持ち主がおり、彼が開発した"Le Chemineau"というプランジャー式の変速機がRPF社の自転車に使用されていました(この方式はその50年後においても、Simplex社やHuret社の変速機で採用されていたのは皆さんご存知のとおりです)。

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間もなくPanelはRPF社を去り独立します。 Panelが去った後もしばらく"Le Chemineau"はRPF社の自転車に使われ続けるのですが、その供給がたびたび遅れることに業を煮やしたRaimondは"Le Chemineau"に取って代わる変速機の検討を始めました。
そして大戦をはさんだ1924年4月、ようやく世の中にデビューした2速用変速機、それが"Le Cyclo"だったのです。
また翌1925年には、3速用の供給も始まりました。

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1924年以来、"Le Cyclo"はツーリング自転車のあらゆる技術コンクールにエントリーを行い、特に「ポリー・ド・シャントルー」においては1925年から4年連続で第一位を獲得したほか、1931年のツール・ド・フランスにおける「Tourist Roadster」部門で第二位と第四位を獲得しました。

この頃、PanelはCycloやSimplexといった競合に対抗すべく、自社商品"Le Chemineau"の改良に努めますが、Raimondの"Le Cyclo"によって市場から一掃されたも同然だったようです。

なお、1928年にRaimondはRPF社を辞して独立を果たすと同時に英国進出をスタートさせました。
英国の「The Cyclo Gear Company, Limited」については、次の機会にご紹介したいと思います。

※本記事は「The Dancing Chain ~ History and Development of the Derailleur Bycycle」を参考としたものです。

 

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